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仙台カップでだけ見られる U-18代表チームが
高いモチベーションで臨む!
日本のユース代表について
日本には年代別代表がいくつか存在する。様々なカテゴリがゴチャゴチャと入り混じっているので、整理をしてみたい。
まずは年齢制限のないフル代表。7月にオシム新監督が就任し、日本の多くのメディアからの注目を受ける代表だ。8月16日よりアジアカップ予選がいよいよ始まる。
2008年北京オリンピックを目指すのは、U-21代表。こちらも7月に元新潟監督の反町康治氏が監督就任。持ち前の情熱と理論を活かし、若い世代をまとめてくれるものと期待されている。12月のアジア大会を経て、来年2月より北京オリンピックアジア予選がスタートする。
その下には2007年カナダで行われるU-20ワールドカップ(前回大会までワールドユースと称されていた)を目指すU-19日本代表が存在する。吉田靖監督のもとに立ち上がったこの代表は、昨年U-18として仙台カップにも出場。海外遠征を重ねるなどして強化を行っており、10月末からインドで行われるAFCユース選手権に出場する。この大会がU-20ワールドカップ出場権を賭けた戦いとなる。
さらにその下には、2007年韓国で行われるU-17ワールドカップ出場を目指すU-16日本代表が存在する(城福浩監督)。
今回、仙台カップで編成されるU-18日本代表は基本的にこの大会のためだけに編成される代表であり、直接ユース年代のワールドカップなど国際大会に繋がる代表ではない。こうした年代代表が編成される理由としては、隙間となる年代の強化が挙げられる。U-19代表は既にほぼメンバーが固まっており、U-20ワールドカップ出場権を賭けた戦いが目前に迫っているため、現在高校3年生となる年代で今から新しい選手を試すというのはそう簡単にはできない。しかし現在U-19代表には選出されていない選手の中にも将来有望と思われる選手はいる。そうした選手の強化という意味で、今年の仙台カップは非常に重要な大会と言える。
高体連チームとクラブユースチーム
年代別代表から離れて日本のユース年代を見てみよう。現在日本のユース年代の選手達は、高校の部活動チーム、いわゆる高体連所属チームと、Jリーグの下部組織、または街クラブのユースチームといった、クラブユースチームのどちらかに所属している。
高体連チームは春先に各地域で新人戦を行い、6月頃には各県で高校総体(インターハイ)予選を行い、各県代表となったチームは8月上旬に全国大会である高校総体でしのぎを削り合う。今年は広島観音高が優勝した。そして秋には各県で高校サッカー選手権予選を行い、年末から年始にかけて全国大会が行われる。
クラブユースチームも、春先に新人戦を行い、6月頃には各地域日本クラブユース選手権予選を行い、7月末から8月上旬にかけて全国大会である日本クラブユース選手権(U-18)を行う。今年はガンバ大阪ユースが優勝した。そして夏から秋にかけてJリーグ主催のJユースサハラカップ予選リーグを行い、11月下旬から12月にかけて決勝トーナメントを行う。
高体連チームとクラブユースチームが共に相まみえる場としては、高円宮杯全日本ユース選手権という大会が存在する。かつては日本クラブユース選手権の上位チームと地区高校選手権上位チームとのトーナメント戦で行われていた大会だったが、高体連チームとクラブユースチームがぶつかり合う機会を増やすため、2003年より、春から夏にかけて各地域でリーグ戦「プリンスリーグ」を行い、このプリンスリーグが全日本ユース選手権の予選としての機能を果たすことになった(日本クラブユース選手権、高校総体の優勝・準優勝チームも全日本ユース選手権に出場できる)。プリンスリーグ設立により、高体連チームとクラブユースチームが本気でぶつかり合う公式戦が増加し、双方の強化に良い影響を及ぼしている。
こうした各種大会で活躍を果たしてきた選手達が、仙台に一堂に会し、高いレベルのプレーを披露し合う仙台カップという大会は、サッカーファンにとって非常に興味深い。また、普段なかなか日本のトップレベルにいる高校生のプレーを見る機会のない東北地域の方々にとっても、大変貴重な機会と言えるだろう。
仙台カップは五輪・フル代表への登竜門!
仙台カップは2003年に第1回大会が行われ、今年で第4回目となる。第1回より一貫してU-18年代の日本代表ならびに東北代表の強化試合として位置づけられている。改めて過去出場した顔ぶれを見てみると、現在のU-21代表やフル代表の選手の名前を次々と見つけることが出来る。
先日、U-21代表から異例のフル代表抜擢を果たした清水エスパルスDF青山直晃は、前橋育英高在籍時、第2回大会に出場している。また、イタリア・カターニャへの移籍が決まったFW森本貴幸も第1、3回大会に出場している。その他U-21代表に関してはGK佐藤昭大(広島・第2回出場)、DF平岡康裕(清水・第2回出場)、藤本康太(C大阪・第2回出場)、MF本田圭佑(名古屋・第2回出場)、梶山陽平(FC東京・第1回出場)、FW苔口卓也(C大阪・第1回出場)、ハーフナー・マイク(横浜FM・第2、3回出場)と枚挙にいとまがない。まさに仙台カップは五輪・フル代表への登竜門と言うことができる。
こうした未来の代表戦士達をいち早くチェックできることが仙台カップの醍醐味なのだ。ぜひ数年後に胸を膨らませながら、この大会を楽しんでほしい。
東北の高校・ユースチームの選手達のアピールの場
また、仙台カップは東北地域の高校・ユースチーム所属選手達にとっても、レベルアップ、アピールの好機となっている。
東北代表と日本代表の対戦では、過去3回のうち清水秀彦氏が監督を務めた第2回・第3回たいかい共に東北代表が勝利している。東北代表はこの大会のためだけに組まれることもあり、日本代表を倒すことがチームづくりの大きな目標となっていることは事実だ。
もちろん、東北代表の選手達にとっては、全国のスカウトや指導者への格好のアピールの場でもある。第1回大会での活躍が認められたFW大久保剛志(仙台ユース→仙台、第2回大会にも出場)はその年の末に行われたU-18日本代表韓国遠征メンバーに選出された。また、第1回大会に出場したFW萬代宏樹(当時福島東高)はベガルタ仙台へ入団。第2回大会に出場したGK丹野研太(当時FCみやぎ)、FW大久保将人(当時仙台育英高)はそれぞれセレッソ大阪、川崎フロンターレへ入団を決め、第3回大会に出場した香川真司(当時FCみやぎ)は飛び級でのセレッソ大阪トップチーム入団を果たした。この第3回大会時には既にFC東京入団が内定していたFW小澤竜己(当時青森山田高)も日本代表戦で2得点を奪い大暴れした。
今年の東北地域のユース事情だが、プリンスリーグ東北では青森山田高と盛岡商高が好調を維持し、高円宮杯全日本ユース選手権出場権を手にした。先日大阪で行われた高校総体でも青森山田高はベスト16、盛岡商高はベスト8と健闘した。青森山田高は堅いディフェンスと豊富な運動量、緻密なパスワークで相手を崩すバランスの良いチーム。盛岡商高は徹底したサイドからのクロス、ロングボールから縦に速い攻撃を仕掛ける攻撃型チームだ。この2チームに加え、プリンスリーグ4位とはなったが、組織的で堅実な守備を誇り、速いパスワークが魅力の仙台ユースも高い技術を誇る選手が数多く在籍している。
おそらくはこの3チームの選手を中心にメンバー選定が行われると思われる。その他では1年生の時から2大会連続出場を果たしている塩釜FCのMF遠藤康は今年の日本クラブユース選手権でも活躍しており、面白い存在だ。
東北の優秀な選手達が、全国のトップレベルの選手達にどれだけ立ち向かえるかも大会の見所だ。日本代表と東北代表の対決だけは、日本代表にとって「アウェー戦」である。地元の皆様には思い切り東北代表を応援してもらいたい。そうしたアウェーの空気の中で試合をすることが、日本代表の強化にも繋がるのだ。東北代表の戦いにも大いに注目したい。 |