大会をいろいろな角度から盛り上げていくために始まったコラム『前からプレス』も最後の原稿になりました。
名残惜しいでところですが、また別の機会にお伝えできる場があればと思います。
「青森山田高校vs盛岡商業高校」リプレイ
さて、そこで今回は前回に引き続き、東北代表について。代表になった選手について予習しようと思い、6月に行われたNHK杯東北高校サッカー選手権の決勝戦・青森山田高校vs盛岡商業高校の試合をビデオで見直しました。もちろん、今回東北代表になった青森山田の8選手と盛岡商の2選手は先発出場しています。それから、今回日本代表のユニフォームを着て仙台スタジアムのピッチに立つMF松本怜選手も。
試合は開始1分、青森山田の左サイドバック百目木(どめき)雅臣選手のゴールでいきなり動き出し、その後5分、9分に盛岡商のFW高橋大選手が連続ゴールを決めて逆転。そこからは盛岡商が押し気味にゲームを進めていました。ところが前半ロスタイムに青森山田のセンターバック澤本将弘選手のゴールが決まり、2−2で折り返し。点の取り合いかと思われましたが、後半3分に松本−小澤のホットラインで勝ち越し点をあげた青森山田はさらにFW伊東俊選手、MFベロカル・フランク選手が得点を重ね、終わってみれば5−2で青森山田が圧勝しました。
図らずも、ここまで名前を出した選手はすべて今回の東北代表メンバーに名を連ねています。敗れたとはいえ、盛岡商の高橋選手は前半、ディフェンスの裏に抜けたり、舌を巻くような切り返しでディフェンスをかわしたりして青森山田から2点を奪取。どんどんゴール前に顔を出し、どんどんシュートを打っていく積極性は、ぜひ今大会でも見せてほしいところです。MF田中大介選手は盛岡商のキャプテンであり、トップ下の選手。プレイスキックでもいいボールを蹴っていました。
青森の友人の言葉
それにしても青森山田高校の面々は、本当にみんな巧いですね。その青森山田の選手たちについて、先日、地元青森で記者をしている友人と話す機会があったのですが、百目木選手は八戸市の出身なのだそうです。伊東選手が札幌出身で、他の主力選手たちの多くは関東・東海方面から進学してきているとか。でも、その友人はこう言いました。
「みーんな青森の高校生なんだから、東北人として認めてやってほしい」
その言葉を聞いて、私は心から嬉しかったのです。霧が晴れたような気がしました。生まれた街はバラバラかもしれないけれど、彼らは今、紛れもなく東北で高校生活を送っています。そこで過ごした3年間は、かけがえのない時間だと思います。彼らの中から、Jリーグに入ってまた別の地域で活躍する選手が出るかもしれないし、もしかしたら世界を舞台にする選手だっているかもしれない。でもその選手がふと過去を振り返る時、心はこの東北の地に還ってくるのではないかと思うのです。それは「生粋の」東北人にとっても、とても誇らしく、素敵なことではないでしょうか。
もっとも、選手たち自身は、出身がどうのこうのということは気にしていないのかもしれません。東北生まれの他の高校の選手たちも、全国制覇した青森山田の選手たちと同じチームでやれることを楽しみにしているのではないでしょうか。
こんな注目ポイントがあってもいい?
ところで、友人からは実際に取材した記者ならではの情報も入手。
「FW伊東とDF百目木がプレー的にもキャラクター的にもいい味出してます。そして黒田剛監督は日焼けした西村雅彦似なので要チェック!」
伊東選手と百目木選手…。プレーの「いい味」はもちろん、キャラの「いい味」も仙台で見せてくれるでしょうか。どんな「味」なのか非常に気になります。楽しみです。黒田監督はテレビでは拝見しましたが、西村雅彦さんよりも男前なのではないかというのが私の印象です。今回はコーチとして清水監督をサポートされますので、ぜひ生で(笑)チェックしたいと思います。
最後に、一番最初のコラムで私は塩釜FCのMF遠藤康選手について「165cmだった彼の身長は果たして伸びているのかいないのか」と書きましたが、今年の発表では167cm!見事2cm大きくなっていました!おめでとう!体重も5kg増えて、当たり負けしない強さが加わったに違いないと期待しています。
では、15日からの6試合、存分に楽しみましょう。機会があればまた! |