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東北代表メンバー発表!セレクション見学記+おまけ  頼野亜唯子

日本代表戦に意欲を燃やす東北の選手たち

 9月になりました。大会までもう秒読みです。スケジュールとチケットの確保は済みましたか?

 ついに、東北代表として今年の仙台カップを闘うメンバーが発表になりましたね。インターハイを制した青森山田高校から8名の選出。さすがにこの人数にはびっくりしましたが、実力で選んだ結果なのでしょう。本気で勝負に来ている姿勢が表れたメンバー表だと思いました。 

 このメンバーを選考する最終セレクションは、8月27日・28日の両日、仙台市・泉サッカー場で行われました。私も2日目の様子を見学してきました。

 8月下旬といえば、例年の仙台なら秋風が吹いていてもおかしくない時季なのに、この日はやけつくような暑さ。各県のサッカー協会から推薦された33名の候補者のうち、宮城スタジアムカップ(8/18〜21)に出場して実践のパフォーマンスを見せてくれた青森山田高校、盛岡商業高校の15名を除く18名が集まりました。

 私が見た2日目はFCみやぎユースとセレクションチームの練習試合。20分×3本で行われました。2日目とはいえ、最初はコンビネーションに戸惑いがみられ、相手チームのまとまりが目につきましたが、そこはポテンシャルの高い選手たちのこと、徐々にスペースを狙う動きやサイド突破など、いい形をつくってアピールしていたと思います。

 素人目にも「うまいなあ」と思ったのは、2列目の右で出ていた東浩史選手(FCみやぎ)。ボールが集まって攻撃の起点になっていたし、足元も巧い。スピードもありそう。一緒に見ていた大会運営スタッフ(かなりのサッカー好き)も「あれは誰?」と気になっていたようでした。代表メンバーに彼の名前を見つけた時は、「やっぱり。」と、ちょっと得意。本大会での活躍が楽しみです。

 もう一人気になったのは遠野高校の小島暢明選手。「大型ボランチだぞっ」と思って見ていたら、巧い。周りが見えている感じだし、何度かいいタイミングでの攻撃参加も見せてくれました。セレクション終了後に少しだけ話を聞くことができたのですが、

「ブラジルともやりたいけれど、日本代表戦で監督やコーチにアピールしたい」

 と、野心ありありだったのが頼もしい。他にも数人の選手の口から「日本代表とやりたい」という言葉を聞きました。昨年、東北代表が日本代表に勝ったという実績が、東北の選手たちに自信を与えているような気がします。

 ところでその小島選手、「去年は日本代表の本田選手に憧れて見ていた」と言うので思わず、去年の仙台カップを見ていたんですね!って返しちゃいましたが、すみません、小島選手は去年も出場しています。ちゃんと代表に残ってくれたので、大会中話す機会があったら謝ろうと思います。ホントに失礼しました。

 その小島選手が「組んでいてやりやすかった」と言っていたベガルタ仙台ユースのMF小山大輝選手は、残念ながら今回はチャンスを得られませんでした。本職のボランチのほか、右サイドバックのポジションでも試されていたので、監督としてはなんとか使ってみたい選手だったのではないでしょうか。

 それから練習試合の1本目開始早々、鼻血を出して交代してしまったDF鎌田卓選手(東北高校)も無事に選出。2本目の再出場で頼もしい守備を見せていたので、青森山田高校のDF陣と共に、ブラジルやクロアチア、そして日本代表の攻撃を封じてくれるのを楽しみにしたいと思います。

 そして、忘れてはいけない青森山田高校の選手たち。やはり楽しみです。インターハイの決勝戦をテレビで見ましたが、注目のFW小澤竜己選手は決定力もあるけれど、ゴール前の動きにセンスを感じました。相手DFを引きつける動きで味方の選手をフリーにする。2点目となったMFベロカル・フランク選手のゴールもそんな影のアシストから生まれたものです。

  18人のうち8人が同じチームからというメンバー構成は、やりやすいのかやりにくいのか、清水監督にぜひうかがってみたいところですが、戦略家の監督のことですから、きっとほかの10人の個性と融合させて、予想外の化学反応を起こしてくれるのではないかと期待しています。

 

〈おまけ〉トラップと姿勢に注目し「スカウト」になってみる

 最後に、鹿島アントラーズの強化部長・鈴木満氏にうかがった、「若い選手を見る時のポイント」をご紹介したいと思います。ちなみに鈴木氏は仙台出身です。

――U-18の選手がここから伸びるかどうかを見極めるポイントはありますか?

鈴木氏「早熟の選手がいたり、今はイマイチかなと思っても最終的に代表に入って長続き選手もいるし、難しいところだけれども、やっぱりベースとなる技術はないと。アクロバティックなこととかトリッキーな技ができるということじゃなく、止める、蹴るといった基本的なことがしっかり速くできるという技術の高さがないと無理。プロではできない」

――そういう基本技術の確かさは、どんなところに注意して見たらわかりますか?

鈴木氏「例えば、トラップの時の動きとボールを持つ姿勢を見ると、だいたいその選手の技術の高さが把握できる。技術のある選手はボールを止める時の姿勢が自然体で無理がない。一瞬はボールを見るけど、止めてすぐルックアップして次のことができる。ボールを持っている時も自然に立って、ある程度視線を上げて、視野を広く取りながらボールをキープできるというように。うちの小笠原なんかも、高校の時からほとんどボールを見ないで止められるし、トラップに神経を集中しなくても、この角度でボールが来たらこう足を出せば止まるっていうのが身についてるから、トラップで苦労することがない。それはもう、12歳くらいまでのトレーニングの成果だと思う」

――ほかには?

鈴木氏「あとはインテリジェンス。『この試合の流れならばこの辺にいなきゃいけない』だとか、『ここにボールがこぼれてくるな』とか『あそこで今攻めているけど、もしミスパスしてインターセプトされたらここが危ないからポジションをとっておこうかな』といった、“センス”と言われるような部分を持っているかどうかも大事。これはトレーニングというより、小さい頃に遊びの中で覚えていくもの、遊びの中からしか覚えられないものだと思う」

 いかがですか?プロの目のつけどころを参考に、自分がスカウトになったつもりで選手を「発掘」してみるのも面白いと思いませんか? とはいえ、キックオフの笛が鳴ったらゲームの流れを楽しむのが最優先になってしまいそうですけれど。

  では、また次回のコラムでお会いしましょう!
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