岩本義弘氏はイタリア・セリエA専門誌『Calcio2002』の元編集長であり、現在は今年創刊した『World Soccer King』の編集長として多忙の日々を過ごしておられる。スカパー!のTV解説でもおなじみだ。国内外を問わず幅広い知識を有する岩本氏は過去2回の仙台カップの運営にも携わった経験を持つ。業界屈指の識者が、仙台カップの見所をプッシュする!!
今年の6月から7月にかけてオランダで行われたワールドユース。スターへの登竜門とも言えるこの大会には、2年前、第1回仙台カップでプレーした選手たちが驚くほどたくさん出場していた。惜しくも準決勝でアルゼンチン(優勝)に敗れたブラジルでは、FWジエゴ・タルデッリ、MFファビオ・サントス、DFエジカルロスのサンパウロ3人衆を始め、GKレナン・ブリト(インテルナシオナル)、ジエゴ(アトレチコ・ミネイロ)らが当時よりたくましく成長した姿を見せてくれた。特にFWジエゴ・タルデッリは、第1回仙台カップに出場した選手の中で、最もメジャーになった選手と言えるだろう。7月14日に行われたリベルタ・ドーレス杯決勝第2戦(vsアトレチコ・パラナエンセ)では、途中出場ながらも駄目押しとなる4点目を決め、優勝に貢献。今年12月に行われる「クラブワールドチャンピオンシップ トヨタカップ」でも活躍が期待されている。その才能には、ブラジル代表のパヘイラ監督も注目しているそうで、“史上最強”を誇るブラジル代表攻撃陣の一人に名を連ねる可能性も十分にある。
一方、ワールドユースでは準々決勝でモロッコにPK戦の末敗れてしまったイタリアだが、個々のプレーは十分に今後のブレイクを感じさせてくれた。第1回仙台カップ時と同じく、ベレッティーニ監督が指揮を執っていたこともあって、メンバーの6〜7割は仙台カップでプレーした選手だったが、中でも、MFダニエレ・ガッロッパはセリエA各クラブも注目する成長株だ。昨シーズンはレンタル先のトリエスティーナでレギュラーとして一年を通して活躍、ローマに復帰した今シーズンはトップチームでの活躍が期待されている。
このように、世界に羽ばたく選手を生み出している仙台カップだが、第3回となる今大会には、3年連続出場のU-18ブラジル代表と初参加となるU-18クロアチア代表が参加する。クロアチアのユース世代は、メジャータイトルこそないものの、ヨーロッパの大会では堅実な戦いぶりで定評がある。この強豪2チームを相手に、ワールドユース1次予選を11月に控えたU-18日本代表、そして地元の声援を受けて戦うU-18東北代表がどのように立ち向かい、強豪との対戦によってどのように成長するのか、注目が集まる。
岩本氏の語るように仙台カップは、やがてワールドユース、オリンピック、A代表へと続く「原石の宝庫」発見の場である。
果たして今大会では、どんな逸材がその才能を爆発するのだろうか。“王国”ブラジル、“東欧のラテン”クロアチアに我らが日本代表、東北代表はどう立ち向かうのだろうか。胸は高まる一方だ。
構成・文/鈴木英寿 |